平成27年第1回定例会は、去る2月26日から3月26日を会期日程として開催されました。市長からの提案された議案等は、
平成27年度各会計予算案6件、条例の制定案3件、改正案6件、平成26年度補正予算案8件、人事案件3件、報告事項2件の、合わせて26件です。
また、議員提出議案1件、委員会提出議案1件を審議いたしました。
【主な内容】
市長は、平成27年度予算及び諸案件を市議会に提案するに当たり、市政に臨む基本方針を述べた。以下、施政方針の一部抜粋。
本市は、平成28年度を初年度とする「総合計画基本計画」、「行革推進プラン」、「公共施設再配置計画実施計画」の策定に取り組んでおります。
「人口減少・少子高齢化の進行」を本市が直面する最重要課題と認識し、計画相互の整合を図りながら策定してまいります。
このことを念頭に置き、平成27年度予算は、「出産・子育て施策」、「地域経済活性化施策」、「安全・安心で人にやさしいまちづくり施策」の3つの施策を柱に、
「ふるさと秦野の輝く未来を創造するため、果敢に挑む予算」として編成することにいたしました。
≪平成27年度秦野市一般会計予算を定めることについて≫
一般会計の歳入歳出予算の総額は、488億8,000万円であり、前年度に比べ22億7,000万円、4.9パーセントの増となっております。
歳入では、景気が緩やかな回復傾向を示していることから、法人市民税は増収を見込むものの、固定資産税では評価替えと新築家屋の減少に伴う減収を見込むことから、
市税全体では232億2,000万円となり、前年度に比べ0.4パーセント(1億円)の減となります。
一方、歳出では、高齢化の進行に伴い、扶助費や繰出金が増加するとともに、これまで進めてきたカルチャーパーク再編整備事業が最終年を迎えることなどから、
建設事業費が前年度に比べ43.6パーセントの増となるため、予算総額は過去最大規模になっております。
財政調整基金の取崩額は、前年度に比べ50.0パーセント増の16億8,000万円、地方債発行額は、35.5パーセント増の40億9,870万円といたしました。
≪平成27年度の主な事業≫
◇妊娠・出産包括支援事業の開始(事業費517万円:新規事業)
◇子育て応援支援金の支給(事業費3,770万円:新規事業 3月補正対応※1)
◇しぶさわこども園の開設(事業費2億3,746万円:新規事業)
◇カルチャーパーク再編整備事業(事業費9億55647万円)
◇鶴巻温泉駅南口周辺整備事業(事業費3億661万円)
◇秦野駅南部(今泉地区)土地区画整理事業(1億5,455万円)
◇大秦ショッピングセンター建替えに対する補助及び駅前広場再整備への着手
(事業費:6,040万円)
●その他の主な議案(市長提案)
≪秦野市特定教育・保育及び特定地域型保育の利用者負担額等を定める条例を制定することについて≫
本年4月1日からの「子ども・子育て支援法」の施行に伴い、就学前子どもの保護者の申請により、本市が教育・保育の支給区分認定をした場合で、
その子どもが、認定こども園、地域型保育事業、私立保育所等を利用する際の、世帯の収入に応じた利用者負担額、その徴収方法等について定めるもの。
≪秦野市行政手続に関する条例の一部を改正することについて≫
国民の権利利益の保護の充実を図るための、行政手続法の一部改正に伴い、本市においても法改正の趣旨に則り、本市の機関に対して、処分等を求め、
また、行政指導の中止等を求める規定などを設けるため、改正するとともに、字句等の整理を行うもの。
≪秦野市非常勤特別職職員の報酬及び費用弁償に関する条例等の一部を改正することについて≫
「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の一部改正により、「総合教育会議の設置」や「教育に関する「大綱」の制定」などを
内容とする新たな教育委員会制度への移行に伴い、教育委員会の委員長と教育長とを一本化した「新教育長」が設置されるため、委員長の報酬規定を削除し、
教育長の給与等及び勤務条件を新たに規定するほか、法律の引用条項の整理を行うもの。
なお、本条例の施行日は本年4月1日とするとともに、この条例の施行日前に在職する教育長が、引き続き教育長として在職する間においては、
新しい教育委員会制度に関する諸規定を適用しない旨の経過措置を設けるもの。
≪平成26年度秦野市一般会計補正予算を定めることについて≫
平成26年度の国の補正予算(地域活性化・地域住民等緊急支援交付金)を活用する14の事業など、合わせて16の事業(抜粋)
○桜を生かした本市の魅力を市内外に広く発信する経費 1,169万9千円
○地方版総合戦略の策定並びに空き家所有者等の調査に伴う委託料
1,380万円
○渋沢駅北口民営自転車等駐車場設置費補助金 252万5千円
○本年4月1日以降生まれの新生児を対象とした子育て応援支援金の給付経費 3,770万円 ※1
○妊娠・出産、子育てに関する支援策や、親子で利用できる公共施設の情報などをまとめた冊子を作成するための委託料 332万円
○プレミアム率20パーセントの商品券発行経費(中井町と合同で実施)
1億3,632万円
○市内小売店などの情報をまとめた冊子を作成する経費 500万円
○商工業に関する新たな施策の策定等に係る基礎資料とするため、市内商工業の実態調査委託料として 630万円
○秦野駅構内に観光案内所を新設するための工事費 650万円
○みずなし川緑地の散策路整備経費に係る工事費 2,000万円
[人事案件]
≪副市長の選任≫
金丸美彦副市長の任期満了による副市長を選任する人事案は、同副市長が賛成多数により同意されました。任期は本年4月1日から4年間です。
≪公平委員会の委員の選任≫
今月末で任期満了となる公平委員会の委員の小久保 孝二氏を再任する人事案が同意されました。任期は4月1日から4年間です。
≪監査委員の選任≫
今月末で任期満了となる教育委員会の委員の一色義信氏の後任として、荒川裕美子を選任する人事案が同意されました。任期は4月1日から4年間です。
○議員提出議案
≪折口隆二郎議員に対する辞職勧告決議について
※2≫
折口議員自らが、地方紙に掲載した政治活動費の全額未使用等を内容とした意見広告に誤りがあるにもかかわらず、訂正しなかったことは、
秦野市議員政治倫理規程に反する行為であるとして、秦野市議会議員政治倫理審査会での審査結果を踏まえて、議長において、
議員連絡会等の場における謝罪とともに、30日間の市庁舎への登庁禁止の措置を講じた。
しかし、その措置に従わず、平然と登庁したばかりか、現在も反省の意を全く示さないことは、議会の名誉と品位を損ね、
本議会への市民への信頼を大きく失墜させたものであることから、折口隆二郎議員に議員辞職を求める決議を、
19名の議員が提出者及び賛同者となり最終日に提案し、賛成多数で可決しました。
※2 決議・・・総務省などによると、議会の意思を対外的に表明するために行う議決。
地方自治法で規定された意見書は、議会の意思を意見としてまとめ、議員提案で本会議にはかり、
議長名で国会や関係省庁に提出できるが、決議は法的根拠がなく、関係先に提出しない。
○委員会提出議案:議会運営委員会からの提出議案
≪秦野市議会委員会条例の一部を改正することについて≫
地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部改正により、教育委員会の委員長と教育長が一本化された新「教育長」が設置され、
教育委員会の代表者が教育長となることに伴い、委員会における出席説明の要求を新「教育長」に対して行うこととするため改正しました。
[陳情審査]
≪秦野市で中学校完全給食実施を求める陳情≫
前定例会からの継続議会審査となっていた陳情で、文教福祉常任委員会で審査しましたが、引き続き慎重な審査が必要であるとして、
閉会中の継続審査とすることに決定いたしました。
≪公共施設の使用料値上げ方針の撤回を求める陳情≫
本陳情は今定例会で総務常任委員会に付託された陳情で、賛成なしにより不採択すべきと決定し、本会議に上程され審議した結果、賛成少数で不採択となました。
代表質問発言通告
1 市長の政治姿勢と市政運営について
2 地方創生と総合計画等について
(1) まち・ひと・しごと創生総合戦略について
(2) 総合計画及び行革推進プランの策定等について
3 平成27年度予算の基本姿勢について
(1) 計画的な財政運営について
(2) 今後の財政見通しについて
4 市制施行60周年記念事業について
5 公共施設のあり方について
(1) 庁舎環境の整備等について
(2) 西中学校体育館と西公民館などの複合化について
(3) 公共施設のトイレについて
6 出産・子育て施策について
(1) 秦野赤十字病院の産婦人科問題と環境整備につい て
(2) 子育て応援出産支援金について
(3) 定住化促進住宅について
(4) 子育て環境の整備について
(5) (仮称)森林遊び場の整備について
7 地域経済活性化施策について
(1) 秦野サービスエリア(仮称)へのスマートインターチェンジの設置について
(2) 高速バス路線の拡充と秦野サービスエリア(仮称)周辺の公共交通施策について
(3) 工業振興と企業誘致について
(4) 商業振興と魅力ある商店街づくりについて
8 安全・安心で人にやさしいまちづくり施策について
(1) 防災対策について
(2) 空き家対策について
(3) 交通安全対策について
(4) 新東名高速道路の開通に伴う消防救急体制について
9 効率的な組織執行体制に向けた見直しについて
10 有害鳥獣対策について
11 スポーツの振興について
(1) オリンピック事前キャンプの誘致等について
(2) パークゴルフ場の整備について
12 教育問題について
(1) 教育委員会制度改革について
(2) 道徳教育の推進について
13 水道の安定供給について
(1) 水道経営について
(2) 水道施設の耐震化と今後の整備の進め方について
代表質問議会報原稿
若い世代が定住したくなるような 子育て環境の整備を図れ
新政クラブ
小菅 基司
一 平成27年度予算の基本姿勢について
問 生産年齢人口の減少や社会保障関係経費の増加などにより、
多くの自治体で財政の自由度が狭まっているが、本市の今後の財政運営はどのようか。
答 厳しい財政見込みの中、今後も健全な財政運営を維持するため、地方版総合戦略の策定と併せて、
地域の特色を生かした魅力あるまちづくりと、地域経済の活性化に取り組んでいきたい。
二 出産・子育ての施策について
問 本市は、秦野赤十字病院を市民病院として位置付け、環境整備に対して助成を行っているが、
平成27年から、秦野赤十字病院は分娩業務を休止する。再開に向けた本市の取り組みはどうか。
答 医師確保に対する支援や方法について、できる限りのことを行っており、秦野赤十字病院とともに分娩業務の再開に向けて努力している。
問 子育て応援出産支援金の目的および対象はどのようか。
答 出産直後の経済的な負担を軽減し、安心して子どもを産み育てることのできる環境整備を目的とし、
平成27年4月1日以後に出生した新生児を対象としている。
問 子育てに優しいまちを訴え、他市から秦野市に若者世帯を呼び込むためには、
小児医療費の拡大や中学校完全給食を導入することが必要と思うがどうか。
答 小児医療助成費の助成拡大は、近隣各市の状況や、国、県の動向を踏まえ、子育て支援全体の中で
検討したい。また、中学校完全給食は、教育委員会と連携し、長期的な課題として捉えていきたい。
今後も、若い世代が安心して子どもを産み育てることのできる環境づくりを進めていきたい。
三 地域経済活性化施策について
問 新東名高速道路に設置予定の(仮称)秦野サービスエリアへのスマートインターチェンジの設置に向けた状況はどのようか。
答 国への連結許可申請に必要な実施計画書の案について、おおむね所定の事項の協議が整っている状況である。
問 秦野の魅力を高めるため、高速バスの充実は重要な要素であるが、夜行バスの新たな路線開設の状況はどのようか。
答 名古屋、大阪および鳥取方面の夜行高速バスの東名秦野バスストップへの停車について、4月3日の開設に向け準備を進めている。
四 スポーツの振興について
問 5年後の東京オリンピック・パラリンピックの開催を見据えた事前キャンプ誘致の取り組み状況はどのようか。
答 かながわパラスポーツ推進宣言をもとに、パラリンピック競技団体の誘致を念頭に、事前キャンプの受け入れについて、県が中心となって検討している。
問 パークゴルフ場の整備は、これまで多くの議員が質問をしてきたが、検討状況はどのようか。
答 新東名高速道路高架下の未利用地への整備について、中日本高速道路株式会社に要望するなど、整備に向けて検討を行っている
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