平成二十六年第三回定例会は、去る9月3日から10月3日を会期日程として開催されました。
市長からの当初提案の議案は、条例の制定について5件、条例の一部改正について1件、条例の廃止について1件、平成25年度の決算認定6件、平成26年度の補正予算4件、報告3件の、合わせて20件でした。
また、追加議案として、人事案件1件(固定資産評価審査委員会の委員の選任について1件)があり、いずれも、原案のとおり可決しました。
さらに、議員提出の議案である議提議案1件(地震防災対策強化のための特別措置法延長に関する意見書)及び、委員会提出議案2件(ウィルス性肝炎患者に対する医療費助成の拡充を求める意見書の提出、秦野市議会の議決すべき事件を定める条例を制定することについて)を審議・可決し、陳情5件を審査し(前提例会からの継続審査2件及び今定例会に付議された3件)、1件は賛成多数で採択、1件は賛成多数で趣旨採択、2件は賛成少数のため不採択、1件は継続審査となりました(最終日に提案された陳情は文教福祉常任委員会に付託され、閉会中の継続審査となりました)。
○議会人事について
「議長・副議長」
小菅もとしが所属する新政クラブから今井 実議員が副議長に選出され、議長には民政会から諸星 光議員を選出されました。
○主な議案について
≪平成25年度秦野市一般会計歳入歳出決算の認定についてほか、4つの特別会計並びに水道事業会計決算の認定について≫
一般会計及び4つの特別会計並びに水道企業会計の決算総額は、
歳入 811億2,387万2,733円
歳出 779億3,280万8,053円
平成24年度に比べ、歳入で1.5パーセント、歳出で2.2パーセントの増となりました。
平成25年度は、古谷市長2期目の最後の年であり、「このまちに住んでよかった」と感じてもらえるよう、市民の安心と地域の活力に力点を置き、「明日のふるさと秦野づくり」への架け橋となる都市基盤整備事業などに取り組んだと述べております。
具体的には、防災対策として街頭での犯罪抑止や安全な歩行者空間を確保するため、防犯カメラの設置を促進したほか、子育て支援では、市内5ヶ所目となる「子育て支援センターぽけっと21」を保健福祉センターに開設。表丹沢野外活動支援センターには、利用者からの要望を踏まえ、男女別の浴室を備えた木造平屋建ての風呂棟を新築。
スポーツ振興では、安心かつ快適にスポーツを楽しむことができるよう、中央運動公園の陸上競技場トラックを全天候型へ改修するとともに、野球場本部席の防水工事などを実施。商業振興では、商店街団体などが実施する誘客と販売促進のためのイベント事業に対し、支援を行うとともに、プロの技を教える「商人魂お役立て講座」を開催し、店主の人柄や個店の魅力をPRした。
都市基盤整備では、カルチャーパーク再編整備事業や鶴巻温泉駅南口広場整備事業の推進などについて、着実に事業を進めたと、議案の提案説明で述べています。
決算関連議案は、平成25年度決算特別委員会を設置し、付託のうえ審査いたしました。
議決結果は、介護保険事業特別会計決算は賛成全員で、他の各会計決算は、賛成多数により認定しました。
≪秦野市特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営等の基準を定める条例を制定することについて≫
「子ども・子育て支援法」の制定により導入された認定こども園、幼稚園及び保育所に係る「特定教育・保育施設」
並びに特定地域型保育事業者が行う「家庭的保育」「小規模保育」などの事業の 利用定員、運営及び給付費の基準を定めるもの。
≪秦野市附属機関の設置等に関する条例等の一部を改正することについて≫
「秦野市附属機関の設置等に関する条例」ほか6条例を一括して改正するもので、本市の審議会などについて、その機能、所掌事項などを考慮し、新たに附属機関として条例に位置付ける必要があるものを追加するとともに、既存の 附属機関の整理・統合を図るものであります。
また、附属機関の委員の報酬について、職責 及び負担の度合いを考慮し、会議を統括する会長などの額を千円引き上げるとともに、
不服申立てに係る審査などを所掌する附属機関の委員の額を見直すもの。
≪秦野市曽屋ふれあい会館 条例を廃止することについて≫
市民の自主的・主体的な学習の場を 提供するために設置した「曽屋ふれあい会館」が、建築から49年経過し、耐震上の課題とともに、施設が老朽化したことに伴い、「新行革推進プラン」や「公共施設再配置計画」において廃止する方針を示しているものであり、
平成27年3月末日で閉館するため、廃止するもの。
≪一般会計補正予算について:主なもの≫
スポーツ施設改修事業費では、中央運動公園 野球場のスコアボードを国際慣習に沿った電光 掲示板に改修するとともに、老朽化したラバーフェンスの安全性を高めるため、平成27年度までの2か年で総事業費1億9,981万1千円の継続費を設定し、26年度分の改修費用として1億1千3百万円を追加。商工費では、プレミアム商品券発行補助金では、本年4月に引き上げられた消費税率などの影響により、落ち込んだ市内消費者の購買意欲が回復傾向にある中、さらなる消費の拡大を図ることを目的として、秦野商工会議所などが発行するプレミアム商品券について、プレミアム分の8割及び事務費の一部を補助するため、3千万円を追加。
土木費では、いずれの事業費も日産車体社員用住宅地を建物付きで取得し、活用するために補正するもの。まず、市道改良事業費では、車両などの円滑な通行の確保と「水無川風の道構想」の推進を図ることを目的に、住宅地に面する市道6号線の交差点改良及び歩道拡幅を行うため、委託料及び用地取得費として2千8百万円を追加。カルチャーパーク再編整備事業費では、再編整備構想の長期計画に掲げる「緑の骨格」として、また、スポーツ、レクリエーション、カルチャーの総合的発信拠点として整備することを目的に、「じょうや児童遊園地」の拡張と駐車場整備を行うため、用地取得費として1億4千2百万円を 追加するものであります。定住化促進住宅事業費では、将来人口の減少が見込まれる中、本市の定住化促進政策の最初の取組みとして、既存建物を定住化促進住宅として活用するため、用地取得費として1億3千3百万円を追加するもの。
[人事案件]
≪秦野市固定資産評価審査委員会の委員の選任について≫
固定資産評価審査委員会の委員古谷勝二氏の任期が9月30日に満了するので、同氏を再任するための人事案件は同意しました。
[陳情審査]
≪消費税増税の撤回を求める意見書提出を求める陳情≫
今定例会で総務常任委員会に付託された陳情で、審査の結果、総務常任委員会では賛成少数で不採択と決定し、本会議に上程され、賛成少数で不採択とすることに決定しました。
≪ウイルス性肝炎患者に対する医療費助成の拡充等に関する陳情≫
前定例会からの継続議会審査となっていた陳情で、文教福祉常任委員会で審査し、賛成全員で採択後、本会議に上程され、賛成多数により可決しました。
≪小児医療費助成を中学3年生まで拡大することを求める陳情≫
今定例会で文教福祉常任委員会に付託された陳情で、審査の結果、文教福祉常任委員会では賛成全員で趣旨採択と決定し、本会議に上程され、賛成多数で趣旨採択とすることに決定しました。
≪秦野市で中学校完全給食実施を求める陳情≫
前定例会からの継続議会審査となっていた陳情で、文教福祉常任委員会で審査しましたが、引き続き慎重な審査が必要であるとして、閉会中の継続審査とすることに決定いたしました。
≪神奈川県土地利用調整条例に違反する渋沢地区霊園の特定環境創出行為計画書の差し戻しを求める陳情≫
今定例会で都市建設常任委員会に付託された陳情で、審査の結果、都市建設常任委員会では賛成少数で不採択と決定し、本会議に上程され、賛成少数で不採択とすることに決定しました。
[議提議案]
○「『地震防災対策強化地域における地震対策緊急整備事業に係る国の財政上の特別措置に関する法律』の延長等に関する意見書の提出について」は賛成全員により可決し、
内閣総理大臣をはじめ、国の関係省庁等に意見書を提出することとしました。
○「秦野市議会の議決すべき事件を定める条例を制定することについて」は賛成全員で可決しました。
地方自治法に定められている議会の議決案件に加え、秦野市総合計画基本構想の策定など、本市の重要事項について、住民の代表機関であり、
本市の最高意思決定機関である議会の議決事件に位置付けるため、制定しました。議決事件として追加した事項を次のとおりです。
秦野市総合計画基本構想の策定、変更又は廃止に関すること。
まちづくりに関する憲章及び宣言の制定、改正又は廃止に関すること。
姉妹都市又は友好都市の提携又は解消に関すること。
一般質問
人々に愛され、思い出の場となるカルチャーパークの整備を
一 カルチャーパーク再編整備事業について
問 各施設のバリアフリー化やパサデナ通りの園路化などの整備が進んでいるが、現在までの進ちょく状況と今後の計画はどのようか。
答 遊具広場のゴムチップ舗装、ピクニック広場や駐車場の整備、トイレの建て替えなどを順次進めており、整備計画最終年度となる
27年度は、プールや野球場周辺の園路などの整備を予定している。
要望 着実に整備を進めるとともに、子供が裸足で走ることができる芝生の管理や園内の自転車の乗り入れへの対応、
また、市民要望に合わせた駐車場の開閉時間の導入、受動喫煙に配慮した喫煙場所の設置などの対策を進めてほしい。
二 水道の安定供給について
問 水道管耐震化の進ちょく状況と耐震化工事の課題はどのようか。
答 平成25年度末の耐震化率は、水道管全体で20.2%となっている。課題としては、ガス管などの埋設物が多く、
断水を回避しながら布設がえをするスペースの確保が難しいことが挙げられるが、耐震化を効率よく着実に進めたい。
問 防災の観点からも住宅地に囲まれている八幡山配水場の施設の見直しが必要と考えるがどうか。
答 周辺の住宅や狭隘道路の状況などから現地での更新は困難なため、県水送水ルートの幹線管路耐震化を進める中で廃止し、金井場配水場から配水する予定である。