この再配置計画において、重点的に取り組むシンボル事業の一つである「義務教育施設と地域施設の複合化」として、老朽化する西中学校の体育館、武道場、プール及び西公民館等の公共施設を複合化して建て替えを行います。
市では、この複合施設の整備に当たり、施設の共用利用や民間活力を導入するとともに、学校と地域が相互に連携・協力し、共に学び、共に支え合う地域づくりを目指し、既存の学校や生涯学習施設の機能を拡充し、この施設に地域の子どもから高齢者まで、世代を超えて市民が集い、絆を深める地域のコミュニティ拠点づくりとなるよう、地域の皆さんのご意見を伺いながら、平成二十八年度の完成を目指して取り組むとしています。
西中学校の体育館とプールは、昭和四十三年に建築され、すでに四十五年が経過して相当老朽化が進んでいます。また、西公民館は、昭和五十年に建築され、必要な耐震対策を実施し、安全性は確保していますが、建て替えを行う必要があります。
市は、新たな複合施設は、複数の施設を一体化することにより、敷地や施設の効率的・効果的な利活用を図るとともに、従来の公共施設における整備や管理運営の枠組みを超え
、できる限り民間の持つ力を活用し、魅力と活力のある施設づくりに取り組むようです。
この事業は、将来にわたり必要となる公共施設サービスを持続可能なサービスとすることを目指す、秦野市の公共施設整備のモデル事業です。
《対象敷地について》
西中学校の敷地を中心とした、一団の市有地が約三万一千平米あります。今回、複合化を予定する学校施設(体育館、プール)や公民館の施設は、学校敷地等の南側敷地(小田急線側)
に設置しており、仮設施設等を設置せずに既存施設を使用しながら整備を進めることが望ましいことから、北側敷地の国道246号側に新たな複合施設を整備する予定です。
また、北側敷地への整備にあたっては、消防署西分署の敷地を含めるとともに、新東名高速道路の開通に伴う将来の消防・救急体制の拡充を踏まえ、消防署西分署を複合施設内に整備を予定しています。
《施設に備える機能について》
現在の西中学校が持つ、体育館(大アリーナ)、武道場、プール等の再整備に当たっては、授業や部活動、学校行事等の学校教育活動に、できる限り支障が生じないよう考慮すする必要があります。学校教育活動で使用しない時間は住民等に広く活用される施設として必要な施設規模を確保するとともに、セキュリティに十分に配慮した動線の区分によって安全性を確保するようです。
また、生涯学習機能として、市内の標準的な公民館の持つ、ホール(小アリーナ)、会議室、和室、視聴覚室、調理実習室、音楽室、図書室等を設置し、現ら、民間事業による多様なサービスに対応する施設を目指すとしています。
更に、消防分署の機能として、現在の消防署西分署が持つ機能に加え、新東名高速道路の開通に伴う救急体制の増強を踏まえた機能を確保するとともに、学校が広域避難場所であることから、地域の防災拠点として必要な機能を整備する予定となっています。
なお、西中学校等は渋沢駅周辺の商業地・事業地に近接しているため、利用者等の利便性の向上を図る乗合自動車の停留場所などの整備も必要であると考えられています。
《複合施設の事業手法について》
市は、これまでに民間活力導入可能性調査、公民連携による整備手法を検討し、民間事業者の意向把握、事業手法や内容の精査をするため、事業者からの事業提案やヒヤリングを行う「公民連携課題解決型対話」を実施し、現在、事業構想の策定に取り組んでいます。
なお、今年度の市の予算には、基本計画等を策定する委託費として九百万円、西中学校第一校舎の解体等の工事費として、二千六百十万円の計三千五百十万円が計されています。
また、西中学校第一校舎(北側校舎)の解体等工事については、平成二十七年度の夏休みからの事業着手を予定しています。
《今後のスケジュール》
五月には事業構想を策定、その後、基本計画の策定を行い、本年度末には提案型プロポーザルを実施、二十七年度初めには事業者を決定し、設計・工事を行い、新たな複合施設の完成を二十八年度末に予定しています。西中学校体育館と西公民館の更新は西地区の悲願です。
【小菅もとしの思い】
今回の建て替えを機に、学校と地域が相互に連携・協力し、共に学び、共に支え合う中で、地域の子どもから高齢者まで、あらゆる世代の市民が集う、まちづくりの場にふさわしい施設になるように努力していきます。
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